100年を経て修復 東郷大将の社号扁額 澤田八幡神社

2014.10.12
ニュース丹波篠山市

修復された東郷平八郎海軍大将直筆の扁額=兵庫県篠山市沢田の澤田八幡神社で

兵庫県篠山市沢田の澤田八幡神社 (鎌田龍彦宮司) の拝殿にかかっている東郷平八郎海軍大将 (後に元帥) 直筆の社号扁額が修復された。 1913年 (大正2) にかけられてから昨年で100年になり、 金箔の文字が色あせるなど傷みが目立っていたもので、 8月ごろから修復にかかり、 完成した。 東郷海軍大将は、 連合艦隊司令長官として日露戦争に日本海軍を率い、 当時世界最強のロシアのバルチック艦隊を破ったことで知られる。

「八幡神社」 と書かれたヨコ幅約2メートルの書で、 伯爵東郷平八郎謹書と添えられている。 扁額の裏には、 「日露開戦の際に帝国海軍の武功を奏し、 我が国の威信が世界に輝きたるは現司令官、 東郷大将の軍配の賜物。 その勲徳を慕い、 書の揮毫を乞い願い掲出した」 という意味が書かれ、 扁額を寄付した丹波國多紀郡下河原町の平尾という人の名が記されている。

東京在住で、 同神社の鎌田紀彦前宮司 (大宮八幡神社宮司、 元明治神宮権宮司) は、 「子どものころからかかっていたのは覚えている。 篠山には連隊があり軍人も多かったので、 何かの縁で依頼されたのだろう。 大勢の人に見てほしい」 と話していた。

東京の東郷神社の宮司に揮毫の写しを見てもらったが、 東郷大将の直筆に間違いないと伝えられた。 同神社の責任役員の稲川実さん (北沢田) は、 「今回の修理で、 扁額の裏の文字を見て、 東郷大将の書であることを再確認した」 と話している。

同神社は、 ハモ切りの奇祭で知られ、 18、 19の両日に祭りが行われる。 ハモ切りの神事は18日午後3時ごろに前沢田公民館で。

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