南極マラソンに挑戦 マイナス20度で100走る 山南の岡崎さん

2014.11.13
ニュース丹波市

南極アイスマラソンに挑戦する岡崎さんと、 走る際に着用する装備品の数々。 手にしているのがスノーシューズ

兵庫県丹波市山南町の岡崎健一さん (39) が、 11月20日に南極で行われる 「アイスマラソン」 の100キロの部に出場する。 平均マイナス20度の中での過酷なレース。 完走すれば、 日本人で2人目という。 「人生一度きり。 練習は十分に積んだ。 不安はあるが、 挑戦できるのは幸せなこと」 と話している。 来年3月にはサハラ砂漠 (ヨルダン) を7日間で250キロ走るマラソン大会にもエントリーしている。

アイスマラソンには、 アメリカや欧州など16カ国53人がエントリー。 日本人は岡崎さんのみ。 100キロ、 フルマラソン、 ハーフの3部門があり、 100キロの部にはこのうち3―5人が出場するという。 南極点の近くに設けられた10キロの周回コースを10周走る。

軽くて暖かい特殊な素材のウェアを2枚重ね、 足裏が滑りにくいスノーシューズ、 フェイスガードやゴーグルといった装備でスタートする。 今年2月には北海道の旭川市を訪れ、 マイナス13度の中で、 寒さに耐えられる装備か、 自分の体に合っているかを確認した。

フランスを経由してチリのサンチアゴから同国最南端の町プンタアレーナスへ。 そこで参加者が集合し、 アイルランド人の主催者が所有する自家用ジェット機で南極入りする。 天候が荒れると大会日をずらすことがあり、 その間はテントで暮らすという。

きっかけは、 タレントが走る砂漠マラソンのテレビ番組。 同大会への出場を決意し昨年7月、 「マラソン中毒者」 の著書がある小野裕史さんの講演会で、 同大会のほかに南極マラソンの話を聞き、 心ひかれた。 「人が行けない所」 と思っていた南極に行けて、 しかもマラソンができる―。 その後、 当初は今年2月の開催予定だった砂漠マラソンが、 15年3月に延期されたこともあり、 「人生一度きり」 と南極マラソンに申し込んだ。

高校、 大学は陸上部だったが、 34歳の時にたまたま抽選で東京マラソンに出場することになるまでは、 走ることから遠のいていた。 その後も年3回ほどフルマラソンを走る 「普通のランナー」 (岡崎さん) だったという。

週3―4回、 1―2時間走り、 週末に長い距離を走る。 今年1月には沖縄1周マラソン (330キロ)、 9月には佐渡島1周マラソン (208キロ) に出場。 丹波―大阪間 (85キロ)、 丹波―名古屋間 (230キロ)、 箱根駅伝のコース (217キロ) を走ったこともある。 海外の大会にも出場した。 「丹波―大阪間を走るのでも不安だったが、 やってみると意外にできる。 練習は十分に積んだという自信になった」 と話していた。

砂漠マラソンは、 世界各国から162人がエントリー。 7日分の食料をかついで、 1―4日目までは1日40ずつ、 5―6日目は休みなく80を、 7日目で残る10を走る。 岡崎さんは、 加古川市と三木市に住むマラソン仲間と、 3人が常に25以内で行動する制限がついた団体戦に出場する。

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