兵庫県丹波市の辻重五郎市長は、 度重なる不祥事に対し、 「総括責任者としての責任を明確にする」 として、 28日開会の市会臨時会に、 12月から来年5月までの6カ月間、 自身の給料月額の30%相当を減額する条例制定案を提案、 賛成多数で可決された。
これまでに水道部における2件の不正な支払い処理、 濁水流出事故と水質検査結果の隠ぺい、 消防本部における化学ポンプ車積載用ボンベ購入にかかわる不正な事務処理が明らかになり、 第三者委員会や市会百条委員会で調査が進められている。
辻市長は、 「第三者委員会や市会百条委員会の中間報告を真摯に受け止め、 再発防止について実行できるところからやっていく。 市民の信頼回復に向けた取り組みを着実に進める」 と提案理由を説明した。
日本共産党議員団などから、 「非常に甘い対応」 「辞職すべき」 と批判する声も出たが、 辻市長は、 「自分としては重い判断をした。 信頼回復に向けて先頭に立ち、 職員と一緒に全力をあげる」 と理解を求めた。
なお、 市長の月給は83万6000円で、 このうち25万1000円を減額する。
同臨時会ではこのほか、 衆議院選挙費用3050万円を追加する一般会計補正予算の専決処分に承認を求める案件など計4件が提案され、 原案どおり可決され、 閉会した。