兵庫県丹波市青垣町東芦田新水源の水を青垣地域に配水せず、 従来通り西芦田浄水場の水を配水することを求め、 青垣地域の自治会長ら42人が2月25日、 青垣住民センターで市議会議員と懇談した。 「市のためを思い水源開発に協力した青垣住民の願いを踏みにじるような配水計画は承服できない」 「マンガン検出を隠ぺいした市水道部への不信がある」 などと、 議員9人に思いをぶつけた。 議員は、 「市ともっと対話をすべき」 などと意見を述べた。
地域の同意がないまま当初計画通りに、 東芦田水源と西芦田の水を西芦田浄水場で混ぜ、 佐治、 芦田、 氷上町幸世地域に配水しようと、 新年度当初予算案に市が除マンガン装置の設置費を計上することに危機感を募らせ、 議員に懇談を呼びかけた。 青垣地域自治振興連合会 (会長=足立篤夫佐治自治協会長) が全議員に懇談会への参加を呼びかけ、 9人が応えた。
足立徳行神楽自治振興会長が連合会を代表し、 「水はIターン者に感動されるポイントになっている地域づくりの宝」 「計画の原点は、 春日に安全安心な水を、 ということだ。 青垣は何の不安もなく、 十分に満足していた。 全面的に協力してきたつもりだが、なぜ (我々が) このような場を設け、 (議員に) 頭を下げてお願いしないといけない事態になったのか理解できない。 マンガンが検出された (2012年) 時点で、 立ち止まっていれば、 計画変更はあったんじゃないか」 「 『配水計画はまだ決定していないが、 除マンガン装置はつけたい』 と (2月13日に連合会役員は) 説明を受けた。 市は信用を失っている。 信頼関係の改善がない中で 『説明した』 と計画を進めることは、 理解できない。 それが市政のあり方か」 と訴えた。
足立計喜遠阪自治協会長も 「今まで通りの水を飲みたいという素朴な思い。 青垣は水は足りていたし、 これからも飲めるものだと思っていた」 と補足。 芦田自治協の中山謙逸栗住野自治会長も 「地元との覚書で、 何かあれば真しに対応するとなっているが、 それがなされていない。 従来通りの水源から送水するのが信頼回復だ」 と続けた。 佐治自治協の足立覚小倉自治会長は、 「他町は無関心だ」 などと嘆き、 市にさらなる説明の機会を持つよう求めた。
奥村正行議長は 「自治会単位で市に疑問を聞く会をもっては」 と対話を呼びかけた。 また、 「市長も職員も処分された。 市政不信と配水計画の話は別に考えて」 と求めた。
平井孝彦議員は 「対話に力を入れるべきと考えるが、 双方譲れない平行線のままなら (住民投票など) 住民の権利を行使しては」 と述べた。
西本嘉宏議員は 「市長は、 立ち止まって考えると言った以上、 どう考えたのか、 中身を説明すべきだ。 結論だけを押し付けるのは間違いだ」 と批判。 また、 「(青垣にもう1つある) 市原浄水場の余力はないのか。 そういう (水を融通する) 相談はないのか」 と参加者に質問。 参加者たちは 「ない」 と答えた。
市原浄水場に関し太田喜一郎議員と足立克己議員が 「余力はある」 と述べ、 地元と、 西芦田を超える揚水はしない覚書きがあることを報告した。
前川豊市議員は 「予算案の修正案を出すか、 地元合意がないと執行できないなど付帯条件をつけて予算を通すかなど歯止めを色々と考えている」 と発言した。
林時彦、 太田一誠、 西脇秀隆議員は参加したが、 発言はしなかった。
足立連合会長は、 先日、 25校区の自治会長代表が集まる市自治会長会理事会で春日地域の2人から問題解決に協力したい考えを伝えられたことを明かすとともに、 議員に青垣地域の住民の意をくむよう求めた。