兵庫県丹波市東部の山中で、兵庫県版レッドデータブックAランクの希少種「ベニバナヤマシャクヤク」の群落が見つかった。NPO法人森の都研究所のメンバーが、昨年の同時期、里山調査に行った際に見つけたもので、今年も同じ場所で開花が見られた。丹波市内で他にも数カ所見つかっているが、資料は少なく、同NPOの宮川五十雄代表は「今の時期は花が咲いているので比較的見つけやすい。見かけた人はご一報を」と呼びかけている。
ベニバナヤマシャクヤクは、ボタン科の多年草。高さ40センチ―50センチになる。
宮川さんらが今月20日に調査に入ったところ、開花まで大きく成長した株が約30本、まだ小さい株が約20本あった。針葉樹林の斜面の一角に、可憐な薄いピンク色の花やつぼみが見られ、3枚葉の小さな株も広い範囲で見られた。
県立人と自然の博物館の藤井俊夫主任研究員によると、「ベニバナヤマシャクヤクは鹿が食べない植物なので、他の植物が食べられて、残った可能性がある」という。