地元住民だけでなく、都市住民とも連携しながら獣害対策を行うNPO法人「里地里山問題研究所(さともん)」(鈴木克哉代表理事)が7月25日、兵庫県篠山市川原に大型の捕獲檻を設置した。檻の前にはカメラも設置し、獣が近づくとリアルタイムで様子が見られる仕組み。黒豆の定植も行い、農業と獣害対策の両輪を同時に行う事業がスタートした。
会員や一般参加者ら約30人が参加。大阪や神戸、遠くは長崎からも参加があった。5四方の檻を設置したほか、近くの畑に黒豆の苗を植え、防護柵を張るなど周辺整備も行った。
獣が檻に近づくと参加者らに自動でメールが届き、都市部にいながら捕獲の様子などが見ることができるという。今後も定期的に檻や柵の点検などを行いながら、捕獲した獣の肉でバーベキューなどを楽しむ予定。
現場はささやまの森公園の近くで、山から下りてきたシカの群れが田畑を闊歩し、民家を横切って国道まで出ていくなど、獣害が顕著な場所。参加者らは地元住民から被害の様子なども聞き取りながら、手際よく作業をこなしていった。