菅義偉内閣官房長官が11月12日、兵庫県篠山市内を訪問し、古民家を再生した事業に取り組んでいる現場を視察したほか、地域住民らと対話。菅官房長官は、篠山での取り組みを、「成功例」と評価した。
政府内に設置された観光振興を進める専門チームの議長を菅官房長官が務めており、古民家を生かした観光事業に取り組んでいる篠山を視察先に選んだ。
同市丸山の地域住民らでつくるNPO法人「集落丸山」(佐古田直實理事長)が運営する古民家宿では、佐古田理事長や、古民家改修などを手掛けた一般社団法人「ノオト」の金野幸雄代表理事らが概要を説明。限界集落で始まった事業をきっかけに交流人口が増え、耕作放棄地の解消やUターン者が出るなどした効果を紹介した。
住民らと車座になって意見交換した菅官房長官は、自身も秋田県の山村出身であることにふれながら、「みなさん心ひとつにのびのびと生活されている」と言い、「限界集落は極めて深刻な問題。どのように解決していくか、参考にさせてもらいたい」と話した。佐古田理事長は、「感激で胸がいっぱい。いろんな指導を賜って、今後の活動のエネルギーにしたい」と喜んだ。