兵庫県丹波市に合った優良な丹波栗の苗木の生産を通じ、丹波栗のブランド化と苗生産の産業化をめざす苗木生産グループ「三栗園」(足立義郎代表、4人)が、初めての苗木の本格出荷を始めた。会員の1人、丹波市くり振興会会長で、丹波栗「マイスター」に認定されている河村修治さん(67)=同市山南町奥野々=の栗園の中でも、大粒で艶のある栗が採れる母樹からとった穂木を接いだもの。メンバーは「良い苗ができた」と喜んでおり、市内で購入者を募っている。
丹波栗の代表格の「筑波」と「銀寄」を計400本。特選苗が1本1200円、1等が1000円。5本以上購入の場合は、市の苗購入費2分の1助成を利用できる。昨年170本を初出荷。来年は1000本できるという。
河村さんは「地元のみなさんに、丹波市産の苗木で良い丹波栗を生産してほしい」と話す。足立代表(64)=同市青垣町森=は「ポット苗に収まっている苗は根の張りが弱い。植えた後の成長力が違う。キロ1000円で売れる丹波栗。少なく見積もっても反収300キロなら30万円になり、栗園経営の計算が立つ」とメリットを強調。同会が、購入者には植え付けの指導もする。問い合わせは河村代表(080・1402・3741)へ。