兵庫県篠山市二之坪の熊野新宮神社で8月31日、豊作を祈願する伝統の「八朔祭」の宵宮が行われた。造り物を載せた7集落の山車が宮入りし、氏子たちは境内で力強く引き回すなどして神前に奉納。参拝者らは、その様子や力作ぞろいの造り物を見学するなどして過ぎ行く夏の夜を楽しんでいた。
集落ごとにこしらえた造り物を山車に載せるのが同祭の特色。竹やお碗などで作った鯉やクジャク、キツネ、梅に鶯など、丹精込めた自慢の造り物が並んだ。各集落とも10日ほど前から製作に取り掛かったという。
提灯に明かりをともした山車が順に宮入り。夕闇迫るころになると、1台ずつ氏子たちが引き回しながら境内中央に進み、日置春弘宮司のお払いを受けた。
神戸山手大学の学生が参加したほか、一般社団法人ウイズささやまが「日本遺産認定記念講演シリーズ」の一つとして同祭の見学会を実施。14人が、立命館大学特任教授で同神社の代表宮総代、中西健治さんの解説を聞くなどして祭を楽しんだ。