秋篠宮妃紀子さまが11月14日、兵庫県の丹波市氷上保健センター(同市氷上町常楽)を訪れ、同県内の愛育活動の状況などを視察された。
紀子さまは社会福祉法人「恩賜財団母子愛育会」総裁を務めている。母子愛育会は1933年、現在の天皇陛下の誕生を機に、乳児死亡率の低下や母子の健康、福祉向上を目的に設立された。現在は、子育て支援や高齢者への声かけなどに取り組む「愛育班」が地域で活動している。
今回、紀子さまは同県内の愛育活動の発祥地、山南町がある丹波市を訪れられた。
県愛育連合会の臼井里佳会長(71)=同市山南町=が連合会の取り組み、県内市町の班員がそれぞれの地元の取り組みを説明した。丹波市の愛育活動の特徴の一つ、親子調理実習もご覧になり、「具は何が好きですか」などとお声をかけながら、幼児にみそ汁をよそったり、片づけを手伝われたりした。
沿道には紀子さまをひと目見ようと、住民や同市氷上地域の保育園児約280人が集まった。やわらかなまなざしで、腰をかがめ、園児に声をかけ、車いすの高齢者の手を握られる紀子さまの気さくな姿に、集まった人たちは温かな気持ちに包まれていた。
皇族のお成りは、丹波市発足後初めて。