女子高生が罠狩猟を通して獣害対策に奮闘する漫画「罠ガール」の単行本第3巻(今月25日発売、発行・KADOKAWA)に、兵庫県篠山市が取り組むサル害対策をモデルにしたストーリーが登場。ICT(情報通信技術)を使った先進的な取り組みや住民と行政がともに取り組む対策の様子などがわかりやすく紹介されている。
月刊誌「電撃マオウ」で連載中の「罠ガール」。田舎町で暮らし、家が農家という女子高生・朝比奈千代丸が、畑を荒らす野生動物を捕獲するため、18歳にして「わな猟免許」を取得し、獣害対策に取り組んでいるという内容だ。
篠山市は昨年4月に取材協力。作者の緑山のぶひろさんらが1週間ほど滞在し、さまざまな対策の現場を取材した。
「電撃マオウ」では、昨年11月号に掲載。千代丸らが旅行で訪れたまちで、遠隔での監視と操作ができる「ICT大型捕獲わな」を用いたサルの捕獲や、サル監視員、サルの位置情報のメール配信、モンキードッグによる追い払いなど、対策の実態を目の当たりにするという内容で紹介された。
篠山市という地名こそ出てこないないものの、黒枝豆を栽培している畑も登場。2017年度、先進的な獣害対策の取り組みで農水大臣表彰も受賞した篠山市の取り組みが、漫画というジャンルを通して全国に紹介されている。
取材に協力した市農都環境課は、「がんばっている地域の人や実情をさらに多くの人に知ってもらえるいい機会」と喜んでいる。