全国各地で桜(ソメイヨシノ)の開花宣言が相次ぐ中、兵庫県の内陸部の篠山市では、早咲きで知られる「寒桜(カンザクラ)」に、ヒヨドリやメジロなどの野鳥が群がり、 くちばしを花粉の黄色に染めながら、せわしなく蜜を吸う姿が見られた。鳥たちも待ちわびた春の味覚を満喫している。
5分咲きといったところの27日午前、「ヒィーヨ、ヒィーヨ」と騒がしく鳴きながら、数羽のヒヨドリが寒桜に飛来。枝にぶら下がったり、体をよじるなどして、器用にくちばしを花の蜜溜まりに突っ込み、蜜の味に酔いしれていた。
ほかのサクラと比べて蜜の量が多いといわれている寒桜。“甘党”のメジロたちも蜜を求めてたくさん飛来し、にぎわいを見せていた。