新元号「令和」の発表を受けて、丹波新聞社の3月31日付紙面「私が考える新元号案」に掲載した投稿者に、「令和」の感想を聞いた。ちなみに、応募作品に「令」を使った作品はなく、「字から感じるイメージが冷たい」、「れい」の「れ」が聞き取りにくいという声や、命令の「令」を想起するという意見が複数あった。概ね「今は違和感を感じるが慣れるだろう」という感想だった。
「安明(あんめい)」で応募した匿名の人は、「令は全く頭になかった。第一印象は違和感を覚えたが、繰り返し聞くと、上品、きれいな感じも受ける。新元号に慣れ、日本が良いようになっていけばと思う」と話した。
「開希(かいき)」案の男性(81)は、「『令』がどういう意味か、辞書で調べた。『和』はこれまでの元号で何度も使われている。時代が変わっても必要とされる文字なのでしょう。改元までの1カ月の間に、新元号に込められた思いが国民の間で知られるでしょう。おだやかな時代になりますように」と願った。
新元号「平和(へいわ)」を望んでいた女性(90)は、「一字は合った」と言い、「令は、命令の令が浮かび、篠山連隊の兵隊さんを思い出す。知り合いの戦争未亡人は『召集令状の令』と言っていた。決まったものは仕方ないし、次の元号までは生きていられないし、しゃあないなあ」と笑った。
「和平(わへい)」案の女性(81)は、「出典を解説してもらうといい意味だが、字面上、令は命令の令と感じ、何となく危機感を覚える。令和の令は、命令の令ではなかったと国民が実感できるような世の中を望む」と話した。
「光希(こうき)」案の女性(84)は、「出典の万葉集をよく知らない。『和』はいいけど『令』は冷たく感じた。慣れないと、どないならん」と感想。
「安永(あんえい)」案の女性(79)は、「『令』は冷たい感じだなあと思ったが、万葉集が出典と聞き、ほっこりした。慣れたら平成と同じようになる」。
「光花(こうか)」案の女性は、「令和が、平和に聞こえた」と言う。
「光香(こうか)」案の男性(61)は、「ら行は発音しづらい。平和と似通っている。昭和の『和』も入っている。『光香』の方が良かった。これからは西暦を使おうかな」と話した。
「和生(わせい)」案の匿名の人は、「ぱっと見で、何が言いたいか意味が分かりづらい。1字目はもうちょっと画数の多いしっかりした字の方が良かったかな」と感想。
「光輝(こうき)」で応募した女性(88)は、「画数が少なく書きやすい字で良かった」。
「陽久(ようく)」案の匿名の人は「命令の令を連想し、上から目線的に感じ、思い描いていた元号のイメージとは違うな、と感じる一方で、誰も予想していないし、硬貨に刻みやすい字画の少なさで『なるほどな』とも思った。いいんじゃないかな」と話した。