現代俳句協会特別顧問で、4月18日放送の人気テレビ番組「プレバト!!」に出演して審査員を務めた俳人の宇多喜代子さんが4月20日、兵庫県丹波市氷上町で「俳句の楽しみ」と題して講演した。
宇多さんは、「他国の人からすると、日本人はみんな字が読めて、書けるので珍しがられる」と言い、「漢字、ひらがな、カタカナを使い分ける国語力を持っているのは日本人だけ。字を駆使して俳句を作る、世界でも稀有な言語体系を持っている」と語った。
俳句を作るコツも紹介。「適材適所の季語が歳時記には載っている。それを、俳句を作るときに生かすのが一番の楽しみ」と語りかけた。「俳句は全部言うと言い過ぎ、言わなきゃわからない。その辺の塩梅が難しい」と言い、「そこで頼りになるのが季語。そして定型、季語に続いて大事なのが助詞」と話した。
さらに「俳句は日本文化の集大成であり、これからも残していってほしい」とし、「歳時記は、家に一つあると季節の目安になるし、日本を知ることができる。歳時記の中の世界を忘れずに伝えていくことは昭和に生まれた者の役目」と語った。