”干支”も桜の装いに 通称「イノシシ橋」の地元有志ら 観光客の出迎えと見送りに

2019.03.31
ニュース丹波篠山市地域

サクラとしめ縄で飾られたイノシシ像=2019年3月30日午前8時20分、兵庫県篠山市東吹上で

兵庫県篠山市の篠山川に架かる「渡瀬橋」の欄干にあるイノシシ像に30日、地元、東吹上地区の住民有志がしめ縄とサクラ(造花)の飾りを施した。丹波篠山といえばイノシシ肉を使った「ぼたん鍋」の発祥の地として有名で、渡瀬橋はその中心市街地への入り口にあたる場所。今年の干支とサクラの組み合わせに満足げな表情を浮かべた有志らは、「観光客のお出迎えとお見送りに、春らしい色のイノシシ像が役立ってくれたら」とほほ笑んでいた。飾りつけは4月30日まで。

地元住民が通称「イノシシ橋」と呼ぶ由来となっている像は、”体長”約1メートル。橋が架け替えられた約30年前に設置され、毎日、静かに欄干にたたずみながら観光客に特産をPRしており、時折、道行く人が無骨ながら愛らしいイノシシ像を写真に収める姿も見られる。

飾り付けられたイノシシ像

飾り付けは自治会の有志らが昨年末の忘年会で、「地域と篠山全体の盛り上げに」と発案。「渡瀬橋イノシシお出迎え隊」を結成し、道路管理者の県土土木事務所にも届け出て、今年の正月に初めてしめ飾りを取り付けた。

しめ飾り姿のイノシシ像は好評で、観光客はもちろん、市内他地区からも写真撮影に訪れる人が相次ぐなど、一躍”映え”スポットになった。

今年の干支ということもあり、年間を通じて季節ごとに衣装替えを計画しており、今回は春らしくピンク、黄、白の3色でしめ縄を作り、造花のサクラを添えた。

また、しめ飾りの際は西側の2頭だけに飾ったが、今回は東側の自治会にも了解を得て、橋にいる全4頭に飾りを施した。

橋のすぐ近くには川に沿って桜並木があり、満開を迎えるころには、さらにイノシシ像が映えそう。

自治会長で、お出迎え隊の隊長でもある田中和成さん(73)は、「みんなで知恵を出し合って飾るのが楽しい。次は夏ごろに飾り付けを行うので期待して」と笑顔で話していた。

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