ツバメをはじめ、多くの鳥たちが巣立ちの季節を迎える中、兵庫県丹波市内の採石場跡では2羽の幼いハヤブサが大空に臨み、悠々と風に乗り始めた。
この採石場跡の所有者の男性によると、ハヤブサは少なくとも平成元年から毎年営巣しているという。
ハヤブサの全長はオスが約40センチ、雌が約50センチで、雌はカラスとほぼ同じ大きさ。翼開長は80―120センチ。水平飛行時の速度は時速100キロ前後で急降下時には300キロを超えるという。
親鳥と変わらないくらいのサイズになった2羽の巣立ちびなは、崖のてっぺんで親鳥がえさを持って帰ってくるのを今か今かと待ち構え、遠くに親鳥の姿を確認すると「キィーキィー」と甲高い声を発しながら我先にと親鳥のもとへ飛来。空中でえさを受け取ると、崖の上へと舞い戻り、与えられたえさのツバメをむさぼり食べていた。
環境省レッドリストでは、絶滅の危険が増大している種の「絶滅危惧II類(VU)」、兵庫県版レッドリスト2013ではBランクに指定されている。