兵庫県丹波篠山市糯ケ坪の「理容 西山」でサクラソウ科の植物「マンリョウ」に珍現象が起きている。正月の縁起物に使われるマンリョウが通常、赤い実をつけるのは10―12月ごろで、春までには実を落とすが、今年はなぜか7月が目前に迫っているのに実をつけたまま。理容に訪れる人の間でも、「どないなっとるんや」と話題になっている。漢字で書けば「万両」。今年は景気が良いかも?
同店の西山洋子さん(78)によると、4、5年前に鳥が落とした種から自然に発芽したものを植木鉢に入れて育ててきたという。鳥についばまれるのを防ぐため、毎年、赤い実をつけると店内に入れている。霧吹きで水を与えている以外、特に何もしていないそう。
例年ならば春頃になると実が黒くなって落ちるが、今年はなぜかみずみずしい赤い実がなったままで、すでに新しいつぼみもできている。
「こんなことになったのは初めて。梅雨も遅れているし、異常気象が原因かしら」と西山さん。「これだけ”長生き”しているのは不思議。次の実がついたらどうなるんやろう」と首をかしげている。