高校生自作の「トンボ」母校に 出身中学に寄贈「グラウンドきれいにして」

2019.07.24
ニュース丹波篠山市地域

トンボを母校に寄贈した篠山産業高校電気建設工学科の生徒と、受け取った生徒会役員ら=兵庫県丹波篠山市東沢田で

学んだ技術で地域に貢献しようと、兵庫県丹波篠山市の篠山産業高校の電気建設工学科の1年生30人がこのほど、授業の中で製作したグラウンド整備用具のトンボをそれぞれの母校に贈った。今月11日には篠山中学校出身の7人が母校を訪問。出迎えた生徒会役員6人の後輩たちに、近況報告をした後、持参した8本のトンボを手渡した。高校生たちは、「このトンボでグラウンドをきれいにして部活動や体育を頑張って」などと呼びかけ、後輩たちの活躍を期待した。

篠山中を訪れた7人は、後輩たちと向き合うと、「高校では電気工事や測量、製図などさまざまな分野の専門的なことを学んでいる」と報告。トンボを手渡すと、同校の生徒会長が「感謝の気持ちを持って大切に使わせてもらいます」と喜んだ。

16日までに、生徒それぞれの母校にあたる同県丹波市、三田市、神戸市、西宮市の13中学校を出身者が訪問。自らが製作したトンボを携え、恩師や後輩との再会を果たした。

トンボは長さ約1・4メートル、幅約60センチ。SPF材を使用し、スライド丸のこやインパクトドライバーなどの電動工具を使用して1人1本製作した。

同科では、2年生になると電気と建設の2コースに分かれ、専門的な技術を習得するが、1年生の間は電気・建設を中心とした工業について幅広く学んでいる。トンボ製作には、木材加工の“いろは”が数多く盛り込まれていることから取り組んだ。

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