一人で夜道を歩いていると、後ろから不審な影が―。子どもや女性をねらった悪質な犯罪が全国各地で相次いでおり、いつ自分の身の回りで起きるか分からない。万が一に備え、兵庫県丹波市の丹波警察署の協力を得て、子どもや女性にもできる護身術を教えてもらった。家族で練習してみよう。(※写真で、黒いジャンパーを着ている人が不審者役)
右手をつかまれた!!
五指を開く
手にぐっと力を入れそうになるが、五指を開くのがポイント。自分の手首を握ってみても、五指を開くと手首が太くなるのが分かる。相手の手の中に隙間を作り、少しでもつかみにくくする。
左手と握手
五指を開いた手と、空いている左手とを握手させる。
握手したまま右ひじを振る
そのまま自分の肘を、つかまれている側の相手の肘にぶつけるようなイメージで振ると、相手の手が外れる。
両手をつかまれた!!
両手で突く
両手をつかまれたら、五指を開いた後、お参りするように両手を合わして、相手の肘を上げる。そのまま一気に、右足を前へ踏ん張りながら、合わせた両手を相手のみけんに向けて突き出す。
右手を両手でつかまれた!!
握手した両手を引き上げる
つかまれた右手の五指を開き、左手を相手の両腕の間に上から差し込み、握手させる。そのまま相手の肘が上がるように引き上げる。
“逃げる”が基本、あいさつが防犯に
今回、護身術を教えてもらったのは、丹波警察署石才駐在所勤務で、逮捕術と柔道の指導員、山根和彦巡査部長(52)。気を付けるべき点などを聞いた。
護身術は、最後の手段。まずは相手と接触しないように離れ、逃げることが基本。大きな声で助けを求めてほしい。
でも、本当の恐怖を感じた時、声は出ないもの。子どもたちには『毎朝、元気の良いあいさつをすることが、声を出す練習になる』と言っています。大人も、知らない人にもあいさつをすることで防犯になります。
一人で暗い道を歩かないこと。歩きながら携帯電話の操作に夢中になっていると、周りの気配に気付けないことがある。注意してほしいですね。