兵庫県丹波市柏原町の山中で20日、ヘビが姿を現した。一年の中で最も冷え込むとされる「大寒」でありながら比較的暖かかったこともあり、”早起き”したよう。陽だまりで70センチ近くある体をニョロニョロとくねらせていた。
気象庁によると、大寒だった20日の同市内の最高気温は10・9度。8日には17・2度を記録し、1989年以来、1月の最高値を更新するなど、”寒くない真冬”が続いている。
日本爬虫両棲類学会会員の田井彰人さん(51)によると、変温動物のヘビは、冬季でも暖かい日には冬眠から目覚め、姿を見せることがあるという。ただ、「目覚めてもえさはないし、また寒くなると冬眠に戻る」といい、「今年は暖かく、雪もないので、見かける頻度は多いはず。カエルを見たという話も聞いている」とか。
同地域には、天敵の少ない冬に産卵する北方系のカエル「アカガエル」が生息している。田井さんは、「『まだ冬なのに』、と驚く人も多いが、ことしも例年通り、1月下旬から産卵がはじまるでしょう」と話している。