「155キロ出す」「奥川投手のように」 センバツ出場、明石商業 エースの中森君インタビュー

2020.01.31
ニュース丹波篠山市地域地域

「今回こそ日本一に」と、センバツに向けて意気込みを話す中森君=2020年1月24日午後4時36分、兵庫県明石市で

甲子園球場で3月19日に開幕する「第92回選抜高校野球大会」への出場が決まった兵庫県明石市の明石商業のエースで、同県丹波篠山市立篠山東中学校出身の中森俊介君(2年)。吉報を受けた後、自身2度目の”センバツ”に向けて取り組んでいる練習や、意気込みなどを聞いた。

 ―センバツ出場が決まった

素直にうれしいです。出場できるか微妙なラインだったけれど、自分たちには待つことしかできなかったので、普段通りの生活を心がけてきました。

 ―目標は

日本一。個人的には(球速)155キロを出したいと思っています。しかし、勝たないと意味がないので、昨年の奥川さん(恭伸投手、元星稜高校、現・東京ヤクルトスワローズ)のように、年間を通して点を取られない「勝てるピッチャー」になりたいです。

 ―昨年の近畿大会以降、どんな練習に取り組んできたか

秋にフォームを崩してしまったので、フォーム固めの土台となる基礎体力づくりに取り組んできました。あとは、球のスピン量を増やすための握力強化に力を入れています。今の握力は左右とも50キロぐらいなので、70キロぐらいまでは上げたいです。

 ―日本一に向けての手応えは

まだまだです。自分の実力はもちろん、チームとしても、連携プレーや声掛けが全然できていない。1年生から主力として出ている来田(凉斗主将)と一緒に、自分たちが率先してやっていきたいです。

 ―今大会から、1投手につき「1週間で500球まで」の球数制限が導入される

それも考えてピッチング練習に取り組んでいます。バッターの雰囲気をみて、「ここは3球勝負でいけるな」「このバッターは初球から打たそう」とか、ピッチング練習のときにバッターを立たせて、コースに投げ分けられるような練習をしています。

 ―今の状態は

体の調子はいいです。以前からすごいと思っていた山本由伸投手(オリックス・バファローズ)のフォームを参考にし、力みなく、安定していいボールが投げられるようになってきました。

 ―昨年12月にあった兵庫選抜チームの台湾遠征を振り返って

報徳学園の三宅(雄雅)君、神戸国際大付の笠松(拓真)君ら各チームの主力選手がやっていた、チームを盛り上げる雰囲気づくりがすごく参考になりました。

 ―選抜チームには、同じ丹波地域出身の足立達希君(報徳学園、同県丹波市立春日中学出身)もいた

チームの中で一番しゃべったかも。(足立君は)毎年、デカンショ祭(地元の丹波篠山市で開催)に行っているそうで、その話題で盛り上がったりしました。

 ―正月はどう過ごしたか

実家でゴロゴロしていました。練習が始まるタイミングでインフルエンザにかかってしまい、体重が5キロ減りました。寮で白飯を自分の好きな量をよそって食べたり、カップラーメンを食べたりしてなんとか体重を戻しましたが、3泊4日の修学旅行(新潟、東京)には行けませんでした。スキーはしたかったですね。

 ―練習後のリラックス方法は

お風呂につかること。入浴剤「バブ」の柑橘系の香りが好きです。

 ―甲子園のイメージは

勝っても、負けても、次への課題がたくさん見えてくる。自分を成長させてくれる場所です。

 ―センバツに向けての意気込みを

意識を高く持ち、だからといって、気負わず焦らずに練習に取り組んでいきたいです。

 ―応援する地元の人たちにメッセージを

応援して下さる皆さんのためにも、今回こそ日本一になりたいと思っているので、引き続き応援よろしくお願いします。

中森俊介(なかもり・しゅんすけ)
右投げ、左打ち。182センチ、86キロ。小学校時代に地元の「多紀野球少年団」に入団。篠山東中軟式野球部を引退した3年夏からは硬式野球チーム「三田ボーイズ」へ。明石商業では、1年夏からベンチ入りし、3季連続の甲子園を経験。昨春、昨夏はともにチームをベスト4に導いた。最速151キロの速球に加え、スライダー、カーブ、スプリット、チェンジアップなど多彩な変化球を操る。

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