95歳おばあちゃん「スター」に―。兵庫県丹波市の北小学校でこのほど、児童や教員らが自慢の芸を披露する学校行事「君こそスターだ」が行われ、近隣に住む足立ふゆ子さん(95)が地域住民として初めて参加した。りりしいはかま姿で、赤穂浪士の討ち入りをテーマにした演歌のヒット曲「刃傷松の廊下」をろうろうと歌い上げ、行事の盛り上げに一役買った。
足立さんは、校区全戸に配布された学校だよりで、同行事への参加者を募っていることを知り、学校に電話してエントリーしたという。
「君こそ―」には、足立さんのほか、児童と教員5組が出場。なわとびやお笑いコントなどの自慢の芸を繰り出し、足立さんがトリを務めた。
質問タイムでは、男子児童が「失礼ながらおいくつですか」と尋ね、足立さんが「95歳です」と答えると、どよめきが起きた。質問をした児童は「95歳になってもやりたい歌をきちんとできているところを見習いたいと思いました」と感想を伝えた。
また、企画した放送委員会が足立さんに感想を聞くと、「出場をやめようかとも思ったのですが、いったん決めた以上はやろう、と思ってがんばりました」とはつらつと語った。
着付けの担当で付き添った娘2人によると、ふゆ子さんは歌や踊りを長年趣味としており、2013年に丹波市で行われたNHKのど自慢の予選に出場したほか、10年前まで踊りのボランティアで活動していたという。