兵庫県丹波篠山市は、再利用可能な「雑がみ」を回収する袋を作製し、市内全世帯への配布を進めている。市は、「回収袋を使ってもらい、ごみの減量化、資源化の向上に期待したい」としている。2万枚を作製し、費用は約68万円。地域の衛生委員を通じて、配布している。
「雑がみ」はコピー用紙やお菓子の空き箱、紙袋、トイレットペーパーの芯、パンフレットなどの総称で、分別することで再利用が可能になる。しかし、可燃ごみのうち、紙や布類が占める割合が約6割に上っていることから、分別が徹底されているとは言えない状況。
市は毎月第2水曜日の午前7―10時に市役所本庁や各支所、市清掃センターで資源ごみの拠点回収を実施し、雑がみの回収も進めている。
回収袋の配布を、雑がみを集めるきっかけにしてもらい、再資源化を呼び掛ける。袋がいっぱいになると、拠点回収などに出す流れで、袋も再利用してもらう。
市市民衛生課によると、現状では拠点回収の利用者は200人ほどで、回収袋の配布で3倍ほどの増加につなげたい考え。
昨年、女性の視点でさまざまな課題に関する提言を行う「丹波篠山市女性委員会」が酒井隆明市長に対して回収袋の作製を提案したことがきっかけとなった。