コロナ飲み込んで 玄関先に巨大鯉のぼり 「写真通してでも季節感を」

2020.04.22
ニュース丹波篠山市地域観光

のれんのようになった巨大な鯉のぼり=兵庫県丹波篠山市西町で

コロナ飲み込んで! 兵庫県丹波篠山市西町の熊谷満さん(73)が、自宅の玄関先に巨大な鯉のぼり(真鯉)を揚げた。5月5日の「こどもの日」を前に、昨年から「季節感の演出に」と揚げだしたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中。熊谷さんは、「なんとかコロナを飲み込んで、収束に向かわせてほしいと願いを込めて揚げました」と話している。

サイズは全長約10メートル、幅約1・5メートル。熊谷さんが市内の知人から譲り受けたもので、鯉のぼりが入っていたやなぎごおりには「明治23年」と書かれていたという。

鯉のぼりは江戸時代に武家で始まった風習で、子どもの出世と健康を願うもの。やなぎごおりに入っていたのは真鯉のみで、かつては真鯉のみを揚げるものだった歴史を伝えている。

譲り受けたものの、その巨大さから揚げる場所がなかったため、間口が広い玄関先に掲げたという熊谷さん。まるでのれんのようになっている。

5月6日まで揚げるが、「今年は見に来てほしいとも言えない状況だが、せめて写真を通してでも季節感を感じてほしい」と話す。

新型コロナウイルスの感染拡大には、「正直怖い。一人ひとりが危機感を持ち、自分が感染していると思って、いかに人に移さないようにするかが大事。外出も自粛するときだが、今が辛抱のしどころと思っています」と話している。

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