兵庫県丹波篠山市倉本で、住民らが植えた約5000株のシバザクラがほぼ満開になっている。濃い桃色と白の鮮やかなコントラストが目を引き、仕事や買い物に向かうドライバーたちの心を癒している。
田畑ののり面や同集落内を流れる宮田川の堤防沿いに、3品種のシバザクラと、ハーブが植えられている。
地区住民らが2010年から、景観づくりや雑草対策になるようにと植栽をはじめた。以来、毎年約500株ずつ、都市部から訪れる住民らとともに花を増やし続けている。花の見栄えをよくするため、近隣住民はこまめに草取りなどの世話をしている。
周辺4集落でつくる「川上地区農地・水・環境保全向上対策協議会」の活動の一環。
同協議会役員の井貝敏夫さん(66)は、「コロナウイルスが収まったときに、『見に行きたい』と思ってもらえるきれいな花を維持できるよう、手入れを続けていく。今年は写真で楽しんでください」と話している。
シバザクラはハナシノブ科の多年草で、サクラに似た形の花を咲かせる。葉の形や、茎が地面をはうように伸びる性質などから名付けられた。「忍耐」「希望」「燃える恋」などの花言葉を持つ。