ウミネコが内陸に飛来―。海から遠く離れた兵庫県丹波市青垣町の田んぼに、このほど海鳥のウミネコ13羽が飛来した。同町の田村善正さん(70)、佐和子さん(66)夫妻が発見。夫妻は「地球温暖化の現象の一つなのかな」と驚いている。
早朝6時40分ごろ、佐和子さんが畑に向かう途中で、見たことがない鳥が群れていたため、善正さんに声をかけた。善正さんは「ハトでもないし、聞いたことがない鳴き声だった」と言い、慌てて撮影。後で調べてみるとウミネコだった。
善正さんによると、ウミネコは40分ほど滞在し、餌をついばんでいた。突然、数羽がけたたましく鳴き始め、やがて全羽が呼応したという。1羽が飛び立つと、後を追うように飛び去ったという。
ウミネコは、2年前の西日本豪雨の後にも、丹波市内で飛ぶ姿が目撃された。
「丹波野鳥の会」の梅津節雄代表(66)によると、「悪天候が続いているので、海が荒れて餌が取れなくなり、内陸まで飛んできたのでは」と推測し、「1羽で飛来したのは見たことがあるが、一度に13羽が来たのはびっくりした」と話している。