感染拡大のタンザニア支援 手洗いスタンド贈る 日本の地方から届ける思い

2020.08.28
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結願会の寄付により設置された手洗いバケツスタンドを使用するザンジバル島の住民=タンザニア・ザンジバル島で(写真提供:前川次郎さん)

兵庫県丹波市山南町の住民でつくる交流グループ「結願会」(14人)が、タンザニア・ザンジバル島の住民に「新型コロナウイルスの感染予防に」と、消毒液と手洗いバケツスタンドを23セット寄付した。「社会のために何かの役に立ちたい」という結願会の思いは、日本から遠く離れたアフリカ大陸東岸にまで届いた。結願会のメンバーたちは「世の中のお役に立てて幸せ」と喜んでいる。

同グループメンバーの前川実さん(69)の次男、次郎さん(33)は現在、ザンジバル島でレストランや商社を経営。次郎さんから、タンザニアは新型コロナに対して政府が無策で、感染者数も不明な上、感染防止の物資も乏しいと聞いていたメンバーが、ザンジバル島への寄付を提案した。

政府からの新型コロナ特別定額給付金の一部を寄付金に充てることにし、メンバーから20万円を集め、次郎さんに使い道をゆだねた。

次郎さんによると、アフリカでは箸やスプーンを使わず、素手で食事を取ることが多い文化のため、コロナだけでなく、手の不衛生が起因する赤痢や腸チフス、コレラなどの病気に毎年多くの人がかかっているという。

これらの現状を踏まえ、次郎さんは、「現地にお金が落ちるようにしたい」と、足でペダルを踏むと水や消毒液が出る手洗いバケツスタンドと消毒液を現地で購入。人口密度が高く、ザンジバル初のコロナ感染者が出たエリアでもある西部の地区の商店やバス停、レストラン、学校など人が集まるポイントに設置した。

「品物を寄贈して終わり」にしたくないと、次郎さんは、現地リーダーを養成するべく、コロナ対策や手洗い衛生研修を定期的に実施しているほか、バケツスタンドのメンテナンスなども手掛けていくという。

メンバーの前川さんが、動画共有サイト「ユーチューブ」にアップされていた右上腕義手のバイオリニストの演奏に感動したのが、寄付金集めの始まり。ほかのメンバーと共有したところ、「障がいがあっても頑張っている人がいる。われわれもこの感動を原動力に、何かの社会貢献をしよう」との気持ちが大きく膨らんだという。

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