兵庫県丹波市春日町の「下三井庄地区農地水環境保全向上活動の会」が、同地区の畑池で「かいぼり」を行った。農閑期に池の水を抜き、泥をさらい、天日干ししながら、壁面や堤などの点検補修を行う作業。同池では2014年以来の実施となった。
池の水を抜き、一部に残った水たまりにひしめく魚を取ろうと、地域の子どもたちも「たも網」片手に集結。初めのうちこそ泥に足を取られておっかなびっくりの表情だったが、目の前で無数のスジエビが跳ねたり、魚がひとかたまりになって体をくねらせている様子を見ると、”狩猟本能”に火が着いたのか、泥をかぶることをものともせず、勢いよく跳ねまわる魚に向けて網を振りかざしていた。
スジエビやヨシノボリの仲間、フナ、外来魚・ブルーギルのほか、90センチ近くあるコイも取れ、住民らは「池の主やな」などと驚いていた。
同会の畑義一会長(65)は、「現代の子どもたちはこのような遊びの機会がめっきり減った。身近な環境に関心が持てる大人へと育ってくれたら」と願っていた。