兵庫県丹波篠山市の長尾勝美さん(72)宅の畑に旅する蝶として知られる「アサギマダラ」が、今年も飛来している。昨年から自宅の畑や庭先でアサギマダラが好む植物「フジバカマ」を育てており、フジバカマの蜜を吸いながら、長旅の疲れを癒やす姿が見られる。長尾さんは「今年は台風や酷暑があり心配していたが、来てくれて安心した」と話していた。
薄い青緑色の羽を持つアサギマダラは、秋になると日本本土から南西諸島や台湾へ「渡り」をするのが特徴で、2000キロを超える移動も確認されている。
地元の多紀小学校4年生が地域学習の一つで長尾さん宅を訪れた9月24日が、今年の「初飛来」となった。
昨年は9月下旬から10月下旬までに約500匹が姿を見せた。今年は6日までに約100匹を確認している。
長尾さんは6年ほど前にテレビニュースで、京都市の有志が育てている秋の七草の一つ、フジバカマにアサギマダラが飛来しているのを知り、関心を持つようになった。
自宅でフジバカマを育て始めたところ、2年前からアサギマダラが飛来するようになり、昨年から畑や庭先でも育てるようになった。「旅するチョウアサギマダラ ようこそ丹波篠山へ!」などと書いたのぼりも立てて飛来の地をPRしている。