「第97回東京箱根往復大学駅伝予選会」(関東学生陸上競技連盟主催)がこのほど、陸上自衛隊立川駐屯地(東京都立川市)内を周回するハーフマラソンのコースで行われ、前回本大会の11位以下の46大学が出場。1大学につき、10―12人が出走し、各大学の上位10人の合計タイムで競った。兵庫県丹波篠山市の篠山中学校出身で中央大4回生の加井虎造さん(21)と、今田中学校出身で山梨学院大4回生の遠藤悠紀さん(22)が出走。両大の本大会(1月2・3日)出場権(上位10チーム)獲得に貢献した。
中央大・加井さん「気を引き締め練習」
加井さん(西脇工業高出身)の記録は1時間3分00秒で62位(チーム内9位)、中央大(前回本大会13位)は10時間26分13秒で2位だった。加井さんはハーフマラソン1時間3分7秒の自己記録を更新。しかし、「チームとして本大会出場が決まったことはうれしいけれど、個人としてはもう少し走れたかなという気持ちもある」と悔しさを口にした。
夏合宿で故障をしてしまうことが多く、この時期になると毎年調子を落としてしまっていた。「去年までは足が痛いときでも我慢してやっていた」が、今年は練習量を自ら管理。オーバーワークにならないように注意しながら練習を積んできた。そのかいあってか今年は「けがもなく、良い調子で走れている」と充実感をにじませる。
本大会に向け、「箱根を走れるのは10人だけ。予選会はチームの中で9番目だったのでボーダーライン上にいると思う。まずは故障しないことを第一に、気を引き締めて練習に取り組みたい」と意気込んでいる。
山梨学院大・遠藤さん「持久力と筋力つける」
遠藤さん(報徳学園高出身)の記録は1時間3分58秒で170位(チーム内11位)。山梨学院大(前回予選会17位)は10時間30分50秒で7位だった。
ハーフマラソンのベストは1時間3分22秒。今予選の目標を3分ちょうどとしていただけに「個人としてはもう一つ」と反省しながら、チーム第2グループのリーダーとして15キロ付近までチームを牽引。「ペース配分は監督の指示通りできた。本大会出場を達成できてうれしい。大きな大会の引っ張り役が初めてだったので周りを意識し過ぎ、最後は疲れてしまった」と振り返った。
コロナ禍で合同練習ができなかったが、甲府市の寮近くのアップダウンが多いコースで練習。「筋力強化になり、自分で練習を工夫した分、成長できたと思う」と話し、本大会に向け、「しっかりと持久力と筋力をつけて備えたい」と意気込んでいる。