兵庫県丹波篠山市内で来年3月に開催を予定していた「第41回丹波篠山ABCマラソン」(丹波篠山市など主催)について、同実行委員会(会長=酒井隆明市長)は、新型コロナウイルスの感染防止を目的に通常開催は取りやめ、スマートフォンを使って参加者それぞれが好きな時間、好きな場所でマラソンを楽しむ「オンライン」で開催する。中止となった前回40回大会に申し込んでいたランナーについては今月1日から17日の間に優先的に受け付けている。定員は1万人。
従来のマラソンコースは使用しないため、人が集まって密になることを防ぐ。表彰などは行わないが、参加者に記念Tシャツなどは送る。
参加者は事前にGPSを使ったトレーニングアプリ「TATTA」をスマホにインストール。大会への参加を申し込んだ上で、2月26日―3月7日の10日間に累計42・195キロを走る。
一般申し込みは12月21日―2月10日。共にネットサイト「RUNNET」から申し込む。
参加費は2500円。前回大会に参加予定だったランナーは2000円割り引く。
参加者には記念Tシャツのほか、完走者全員に市内の魅力を撮影した「フィニッシャームービー」を配信。前回大会の際に完走証を申し込んでいた人のみ後日、送付する。
実行委事務局の市教育委員会は、「県内外から1万人のランナーを迎えて実施することは、感染防止の観点から困難」と通常開催を断念した理由を説明。その上で、「大会はランナーが成果を発揮する場。次年度以降の大会に参加してもらう意識を醸成したり、市のPRにつなげたりすることから、オンラインでの開催を計画した」とした。
酒井市長は、「少し変わった大会になるが、実現に向けて取り組んでいきたい」とし、副会長の前川修哉教育長は、「バーチャルでの開催をどう受け取ってもらえるか分からないが、コロナ後、丹波篠山を訪れてもらえるような機会になれば」と話している。