決意の「矢」的中 新成人が射割で邪気払う 「大人の自覚持つ」

2021.01.15
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的に向かって矢を射る新成人=2021年1月10日午後1時28分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

新成人が弓を射ることで決意を新たにする儀式「天地四方拝」がこのほど、兵庫県丹波市内のグラウンドで行われた。弓道教室「丹波弓友会」(山里盛純代表)が開催。新成人3人が板の的を割る「射割」に挑戦し、弓が放たれるたびに空気を切り裂く鋭い音が響いた。

同儀式は、天と地、さらには東西南北の「四方」を成人の志を遂げる場と捉え、新成人が射ることで邪気を払い、安全に過ごせることを願うもの。

山里代表(73)が主宰する弓道場「遊藝館」(同市春日町)の生徒ら3人が挑戦。春夏秋冬を意味する東、南、西、北の方角からの順で、射る位置を変えながら射割を行った。

始めに新成人以外の教室生5人が、射ると音が鳴る「鏑矢」を空に向かって放ち、空の邪気を払った。続いて新成人が、近距離種目「近的」と同じ距離の28メートル先の的を狙って順に射た。板が割れると教室生らから大きな拍手が送られた。

参加した新成人の女性は、「3人とも一度は的を射られて良かった。大人の自覚を持ち、責任ある行動をとりたい」と決意を語った。男性の一人は「大学も折り返し地点に入った。農学部なので、農業に関係する仕事で人の役に立ちたい」と話していた。

山里代表は「弓道で学んだことは社会でも生かせる。ずっと弓道を続けてほしい」と話していた。

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