天国の監督「ありがとう」 23年の功績に感謝状 退任後がんで急逝

2021.03.18
地域

丹波市少年野球協会から感謝状と盾を贈られ、市島ウィングスの選手や保護者らと記念写真に納まる故・平田義弘さんの妻、美幸さんと長男の昌弘さん=2021年3月13日午前8時18分、兵庫県丹波市春日町下三井庄で

監督、ありがとう―。今年1月に65歳で逝去した、兵庫県丹波市の少年野球チーム「市島ウィングス」の監督、平田義弘さんの長年にわたる指導者としての功績を称えようと、同市少年野球協会が、天国の平田さんへ感謝状を贈った。このほど、同市内で行われた全日本学童丹波市大会の試合前に、平田さんの妻、美幸さん(61)と長男の昌弘さん(35)に感謝状と盾を手渡し、謝辞を述べた。

義弘さんは造園土木業を営む傍ら、現チームに統合前の竹田少年野球クラブ時代を含めると計23年間、監督を務め、「けじめ」や「感謝」などの道徳面を重視して指導してきた。

3年前にがんの宣告を受けたが、「子どもたちと一緒に野球をすることで元気がもらえる」とグラウンドに立ち続けた。昨年12月、体調を崩し、やむなく監督を退任。そのわずか2カ月足らずで天国へと旅立った。

感謝状贈呈の際には、同協会メンバーや、同チームの選手、保護者ら約70人が集った。受け取った美幸さんは、「主人は日頃から人一倍、人とのつながりや『おかげさま』という気持ちを大事にしていた。『自分一人では達成できないことがたくさんある。人の支えがあってこそ』とよく語っていた。みなさんに支えていただいたからこそ、主人はここまで野球と携われた。主人も私たち家族も感謝の気持ちでいっぱいです」と話していた。

関連記事