兵庫県丹波市氷上町石生の氷上回廊水分れフィールドミュージアムが、トゲウオ科の淡水魚「ミナミトミヨ」のペーパークラフトを製作した。同館は「その昔、丹波市に生息していた小さな淡水魚。クラフトを通じて環境の大切さを考える機会になれば」と話している。
ミナミトミヨは、1914年、当時の氷上郡(現丹波市)成松町で発見され、冷たい湧き水とその細流に生息していたが、60年代までに絶滅したとされる。
ペーパークラフトはA3判カラー。イラストを切り抜いて組み立てると全長約18センチのミナミトミヨが完成する。実物は4―6センチとされ、4倍ほどの拡大サイズとなる。
同県加古川市のイラストレーター、樽本龍三郎さんが過去に描いた作品を採用。大きな特徴でもある、とげ状の短い背びれが8―9棘並んでいるところなど、図鑑のように忠実で精細に描かれているため、切り抜きなどの作業には細やかさが必要となるが、クラフトを通して、体の特徴や構造を学ぶことができる。