教育長お疲れさまでした 退任式に教え子がサプライズ 涙、涙「私は幸せ者です」

2021.06.03
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退任式を終えた岸田さんを玄関口で待ち構え、サプライズで寄せ書きやフラワーアレンジメントを手渡した3人=兵庫県丹波市山南町谷川で

兵庫県丹波市教育長を4年2カ月務めた岸田隆博さん(63)の退任式がこのほど、同市内の山南住民センターであった。式で涙の別れを告げ、職員らに見送られて会場を後にしようとした時、小学校教諭時代の教え子3人が駆け寄り、「お疲れさまでした」と、寄せ書きと花を手渡した。岸田さんは思わぬプレゼントにまた涙。「こんなことをしてもらえるなんて感無量。私は幸せ者です」とくしゃくしゃの笑顔を見せた。

3人は、市立久下小学校を昭和62年度に卒業した、畑美和子さん、吉良悦子さん、吉田由香さん。岸田さんは5年B組、6年A組の持ち上がり担任。

「とても気さくで、常に笑顔だった先生。叱るときは厳しく、遊んでくれるときは思いっきり楽しく、メリハリがあった」と、3人は岸田さんとの思い出を振り返る。

教育長退任を知った畑さんらは、「感謝を伝える何かがしたい」と、旧友33人にSNSで連絡を取り、連絡のついた27人から届いた心のこもったメッセージで、“オンライン寄せ書き”を作成。フラワーデザインに心得のある吉田さんがアレンジメントをこしらえた。

寄せ書きのタイトルには「丹波市の子どもたちのために走り続けてくださった岸田先生へ」の言葉を添えた。

「子どもの時、先生からたくさんの100点満点をもらった」とし、フラワーアレンジメントのメッセージカードには、「教育長としての働きは100点満点でした」の気持ちを込め、花丸を描いた。

3人は「丹波市の教育のため、子どものため、また絶対、何かしてくださると思う。期待しているし、そのときはみんなで精いっぱい応援したい」と話している。

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