兵庫県丹波市にある「認定こども園あおがき」の駐輪場の鋼管に営巣していたスズメのひなが巣立った。園児たちがいないうちに、そっと親鳥ごと“卒園”したもので、かわいかったひなが無事巣立ち、ほっとしている。
5月下旬に鳥の鳴き声に気付いた園児がおり、そのときは声はすれど、姿は見つからなかった。6月に入り、鳴き声が大きくなり、園児のはるか頭上、地上約1・8メートルの鋼管に巣を作っていることが分かった。鋼管を職員がのぞくと、枯草で作った巣の上で5羽のひなが折り重なっていた。
スズメの営巣は珍しく、園児たちは、にぎやかにすると親鳥が近寄れないと、駐輪場そばを通るときは「しーっ」と静かにするように努め、子育てを見守っていたという。
安田千代園長は「近くでひなを見ることができ、生命を感じられた」と喜んでいた。