紅葉の名所として知られる兵庫県丹波市青垣町桧倉の高源寺境内で、願い事をしたためた短冊をつけた風鈴をつるす「風鈴祭り」が始まった。コロナ禍の早期収束への願いを込めた短冊が、風を受けて揺れるたびに「チリーンチリーン」と涼しい音色が静かな山寺に響いている。
短冊は、地元の俳句、川柳愛好家にとどまらず様々な趣味のサークルに依頼し、書いてもらった。昨年に続き、今年も新型コロナウイルスを題材にしたものが多い。「早く来いワクチンでコロナ コロリの日」「レジ並びソーシャルディスタント守る日々」などの川柳、「妹が早く田舎(故郷)に来れますように」「99歳の母とオンライン」「早く旅行が楽しめるようになりたい」などと、家族との対面での再会や、元通りの生活に戻れるようコロナ収束を祈る気持ちがつづられている。
他に家内安全や病気の平癒、児童が将来の夢をしたためたものもある。8月末まで展示している。
夏の寺にお参りしてもらおうと、同寺の檀家でつくる「保存会」(足立輝明会長)が惣門から山門までの参道に続く「もみじのトンネル」の両端に竹を渡し、風鈴約300個をつるした。