兵庫県丹波市の「青垣いきものふれあいの里」で8日、飼育していたゲンジボタルがケースの中で産卵しているのを同施設職員が見つけた。芥子粒ほどの大きさのクリーム色をした無数の粒が、コケに産み付けられている。
職員の高橋昴大さん(25)が2週間ほど前、同施設で日中に雄1匹、雌3匹を捕まえ、水と石とコケを入れた飼育ケースで育てていた。水を入れ替えつつ、日中の生態を観察。前日まで生きていた雌が8日朝、死んでいるのに気付き、コケを見ると、白い粒が付いていた。今年導入した電子顕微鏡で見ると、楕円型の卵がいくつかまとまってコケに付着しているのが確認できた。
卵の直径は約0・6ミリ。「タラコ」の粒より小さく、芥子粒より一回り大きいが、目を凝らさないと見落とすサイズ。
高橋さんは、「卵を産めばいいなと思っていた。初めてのことで育て方が分からないけれど、調べて来年に向けて飼育したい。もう少ししたら、卵も光り始める」と観察を続ける。