無所属新人5人が立候補した兵庫県知事選挙が18日投開票され、元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)=自民、維新推薦=が、初当選を確実にした。前副知事の金沢和夫氏(65)、元県議の金田峰生氏(55)、元加西市長の中川暢三氏(65)と、音楽塾経営の服部修氏(47)は及ばなかった。就任は8月1日付。
午後8時、選挙事務所に据えられたテレビに「当選確実」のテロップが表示されると、詰めかけた支援者はわきたった。万雷の拍手の中で登場した斎藤氏は、「県民の支持の輪が一歩ずつ広がっていくことを感じた17日間だった」と切り出した。
5期20年続いた井戸敏三県政に触れ、「20年間の県政がどういう形だったのか、しっかり見させていただき、守るところは守り、変えるところはしっかり変えていく」とした。
新型コロナウイルス対策については、「国にワクチン接種のスピードアップを求めつつ、市町と連携する。第5波の兆候もあり、病床の確保など様々な対応をスピード感を持ってやっていく」と宣言した。
井戸知事の後継として立候補したものの、斎藤氏の勢いに及ばなかった金沢氏は、支援者を前に「もう少し大勢の人たちに伝える時間があったらという気持ちもある。限られた時間の中で支援の広がりを達成できなかった私のパワー不足を反省している。県政は知事一人でするものではありません。県民と一緒につくっていくもの。若くて経験が十分でない知事が登場することになる。新しい知事のもとでもっと良い兵庫県になるよう、みなさんと一緒にがんばっていきましょう」と、敗戦の弁を語った。