兵庫県丹波市青垣町に伝わる伝統工芸「丹波布」の織り手で、蚕を飼い、丹波布に使われる絹のつまみ糸を自身で作っている村山誠子さん=同町市原=が8日、同町内のフォレストドアしぐら(旧神楽小学校)で、子ども向けの蚕飼育セットを販売した。夏休みの自由研究に使ってもらう。
蚕は糸を吐き出す寸前の5令の黄繭と白繭の品種を各3頭、餌の桑の葉、空き箱、牛乳パックを格子状に組んだ繭室「まぶし」、ネズミなどから蚕を守るネットをセットにしたものに、イラスト入りの解説書を付けた。
神楽地域は養蚕が盛んで、神楽小学校の校章には繭がデザインされていた。子どもだけでなく、懐かしく思った地域の高齢者も購入していた。
村山さんは元教師。春日町の養蚕家・絹織物作家、原田雅代さんに養蚕を学び、子どもたちに伝えている。