神戸弘陵”聖地”でV 全国高校女子硬式野球 初の甲子園開催で

2021.08.27
地域

優勝を決めて校歌を歌い、あいさつする神戸弘陵の選手=2021年8月23日、兵庫県西宮市で(丹波市提供)

「第25回全国高等学校女子硬式野球選手権大会」(兵庫県丹波市、全国高等学校女子硬式野球連盟主催)の決勝戦、神戸弘陵(兵庫)―高知中央(高知)戦が23日、同大会初となる阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開かれた。男子の選手権大会が雨天により順延を繰り返したため、日程が定まらなかったが、ようやく開催にこぎつけた。午後5時にプレイボール。新型コロナウイルス感染対策として、保護者や学校関係者以外の入場はできなかったが、“野球の聖地”甲子園に女子選手の気合の入った声が響いた。神戸弘陵が4―0で勝利し、同大会出場40チームの頂点に立った。

当初、男子の休養日にあたる22日に予定されていたが、雨天で開催日が二転三転した。この日、午前中にあった男子の試合終了後、西日が差す中でプレイボール。試合途中から煌々と照明が球場内を照らすナイトゲームとなり、選手ははつらつとしたプレーで熱戦を展開した。

2回裏、神戸弘陵が2つのスクイズと、適時打で4点を先行。高知中央も再三、得点圏にランナーを進めたが、あと1本が出なかった。序盤のリードを守った神戸弘陵が、5年ぶり2回目の優勝を飾った。

神戸弘陵の小林芽生主将(3年)は、「最高の舞台を与えてもらい、優勝できてうれしい」と、うれし涙を流した。

閉会式では、同連盟の坂谷高義会長(丹波市市島町市島)が「決勝戦を、夢のように思っていた甲子園で開催できた。多くの人の尽力の賜物」と関係者に感謝し、選手に対して「あなたたちの丹波での準決勝は脳裏に焼き付いている。高校生らしく、一つひとつの行動に学ぶことがたくさんあった」と講評した。

林時彦丹波市長は「1回戦から準決勝までは、丹波の“熱い”夏の戦いが繰り広げられた。甲子園球場での決勝戦は、女子野球選手の夢がかなった歴史的瞬間で、女子野球発展の門出となる」とあいさつした。

同大会は7月24日に開幕。8月1日の準決勝までは、つかさグループいちじま球場(スポーツピアいちじま、丹波市市島町中竹田)とブルーベリースタジアム丹波(春日スタジアム、丹波市春日町下三井庄)で開かれた。

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