兵庫県丹波篠山市内各地で、稲が収穫期を迎えている。色づいた穂が一面に広がる光景は、まるで”金色の野”のようだ。
風が吹くたびに稲穂が金色の波を作り、今の時期しか見られない美しい田園風景をつくり出す。同市も含まれる「丹波地方」の名前は、古代米の赤米が「丹色(にいろ)の波」に見えたという説もある。
稲刈りシーズンに突入しており、あちこちでコンバインがゆっくりと進む。作業中だった男性(75)は、「盆の長雨で心配していたけれど、まずまずの収量。きょうは新米でおにぎりや」と笑顔を浮かべながら、青いつなぎの袖で汗をぬぐっていた。