品格と知識備えた神職に
県内の40歳までの神職で組織する「兵庫県神道青年会」(108人)のトップに就任した。「プレッシャーがないと言えばうそになるが、楽しみながら大役を務めたい」。任期は2年。
同会は、各社での神明奉仕をはじめ、神社神道の研究、教化活動を県内外で展開する組織。今夏、同会が発行している広報誌が100号の節目を迎え、来年は同会再建55周年記念事業が控えている。「大きな事業が目白押しだが、先輩方の功績を顕彰しつつ兵庫神青のさらなる発展と活性化を促す好機と捉え、取り組みたい」と意気込む。
柏原高校出身。鎮座から1000年の歴史を刻む“家業”の柏原八幡宮を継ぐため、神職の資格を取得するべく、東京・國學院大學へと進み、卒業後は京都市・城南宮に6年間、奉職した。2011年4月、29歳で帰郷、同時に兵庫神青に入会した。
氏子意識や神社に対する世間の考え方、国の価値観が大きく変わろうとしている昨今。「親から子へ、先達の背中を見て自然に伝わった伝統や精神文化は黙していては受け継がれなくなっている。これからの神職は伝統を重んじながら、新しい知識や技術を取り入れ、時代の変化に柔軟に対応した神社運営、教科活動を研究し、常に発信を続けていくことが重要」と語る。
会長に就任し、「独自性のある日本の素晴らしい文化を未来へ、より良い形で神社と地域社会を次世代へ継承していくことがわれわれの使命。これらを達成するためにも、神青活動を通じて仲間と切磋琢磨しながら、品格と知識を兼ね備えた神職に成長していかなくては」と抱負。38歳。