「音楽のまち」実現目指す
11月28日に丹波の森公苑ホールで開催予定の「30人の第九」の実行委員長を務める。合唱団員、ソリスト4人、プロの演奏家によるコンサート。「合唱団員として18人を募集しましたが、結局、20人になるなど、総勢で34人になりました。でも『30人の第九』のタイトルは変えません」と苦笑しつつ、「丹波市の音楽文化をかつてのように盛り上げたい」と意気込む。
丹波市少年少女合唱団の1期生。発足当初は300人ほどの団員がいたという。中学校では陸上部と掛け持ちでコーラス部に所属。コーラスをやりたくて柏原高校に入学した。「部員数が100人になったこともありました」。25歳で氷上混声合唱団「パストラール」に入団。多いときで70人ほどの団員がいた。
鼓笛隊のある氷上町の東小学校の卒業。音楽に熱心な学校文化があり、田邊さんの学年のほとんどが少年少女合唱団に入団したという。「かつては音楽教育に真剣に取り組む学校の先生が多くおられ、地域の音楽文化を牽引し、音楽文化を築いてくださった。そうした恩師たちに恩返しができれば」という。「30人の第九」もその思いのひとつ。ほかに、国際音楽祭「シューベルティアーデたんば」では氷上と柏原のまちかどコンサートの実行委員、丹波市音楽協会の事務局や丹波合唱の会の理事を務めるなど、地域の音楽文化を支える屋台骨の一人として活躍。「音楽のまち」の実現を目指す。
「30人の第九」の開催に向け、このほど1回目の練習を行った。「30人程度の第九ならば無理なくできる。運営のノウハウをつかみ、今後、『50人の第九』『100人の第九』と、少しずつ規模を大きくできればと考えています」。57歳。