旅する蝶として知られる「アサギマダラ」の飛来が兵庫県丹波市内で相次いでいる。
飛来を促そうと、フジバカマを育てている同市青垣町の芦田朱美さん(71)の家庭菜園には、2年ぶりにアサギマダラが飛来した。喜んでいると、6日には10匹に増えた。近づいても逃げず、スマートフォンで写真を撮っていると、羽に筆跡があることに気付き、1匹捕まえて見ると、文字と数字らしきものが書いてあった。
全国的に、愛好家が調べている追跡調査のマーキングとみられ、採取場所と見られる「マル」、採取日の「8・23」と、個体識別番号が書かれていた。芦田さんによると、10匹中4匹ほどにマーキングが施されていたという。
「南下途中にうちに寄っただろうから、8月23日は、東か、北のどこかにいたんだろう」と芦田さん。「新型コロナでどことなく鬱々とした気分の中で、蝶が来てくれて明るい気持ちになれた。また来年もぜひ寄ってほしい」とほほ笑んだ。