兵庫県丹波地域のあちらこちらで落葉低木の「ロウバイ」が咲き始め、山里に早春の便りを届けている。雪の朝を迎えた12日、同県丹波市柏原町田路の県立施設「丹波年輪の里」では、無数のつぼみの中で数輪が開花し、重たそうに雪をかぶりつつも、みずみずしく咲き誇っている。
園内を散歩していた男性は、「もう咲いとったか」と驚き、「コロナ、コロナで気持ちがもやもやしがちやけど、春に向かって季節がしっかり進んでいることを実感できると、気持ちが少しやわらぐわ」と話していた。
名前の通り、ろう細工のような半透明の黄色い花がうつむき加減に咲く。別名の「唐梅(からうめ)」が示すように中国原産で、17世紀に朝鮮半島を経由して日本に渡来したという。