受験シーズンを迎え、兵庫県丹波篠山市のJA丹波ささやまの直営店「特産館ささやま」が、「落ちない山の芋」の販売を始めた。全て地元産で、同館近くの春日神社で祈祷されたもの。同館は「受験や就職活動で粘り勝ちできるよう、ぜひ験担ぎで食べてみて」とアピールしている。
同JAが山の芋の形などを評価する3段階の中で、形が特段丸く、でこぼこが少ない「特選」が1つ(約200グラム)入っている。
昨年11月に、一瀬貞明宮司が祈祷。春日神社の社殿の前に供えられた山の芋を前に、玉串を捧げ、祝詞を読み上げた。値段は、末広がりで縁起が良いとされる「八」にちなみ、888円(税込み)にした。
名産品として名高い丹波篠山の山の芋は、江戸時代から栽培されている。すりおろしたときのきめ細やかさ、白い色合い、すり鉢をひっくり返しても落ちないほどの粘り強さが特長。
同JA職員が発案し、昨年末から販売を始めた。
すりおろしてご飯に載せる以外の食べ方も提案しようと、山の芋が入った小袋の中には、チップスやコロッケ、磯辺揚げなど、簡単に作れるレシピを紹介する紙も添えている。
同館の熊谷美鈴館長(53)は「山の芋自体、滋養強壮や整腸作用があり、体に良いものとして知られている。『落ちない山の芋』を食べてもらい、身も心も元気になってほしい」と笑顔で話している。