地域の理想の将来像の実現を目指す実践活動に取り組んでいる兵庫県の丹波地域ビジョン委員会の1グループで、丹波篠山市岡野地区を中心とするメンバーでつくる「おかの草刈り応援隊」が、昨年12月に完成させた土壁小屋「灰屋(はんや)」でこのほど、火入れ式を行った。メンバーら7人が参加。昨年9月から始めた再建プロジェクトの集大成を喜んだ。
灰屋に稲わらや黒豆の殻、草、竹、もみがら、土を重ねて火をつけると、徐々に火の勢いが強まり、灰屋内に煙が立ち込めた。焼土肥料として利用するには火入れ後、1週間以上はかかるという。
岡野地区を担当する地域おこし協力隊の杉田かなえさん(35)が今春、この肥料を使い、無農薬栽培に取り組む。杉田さんは「焼土肥料の効果が高いと言われるマメやイモ類を育てるのに使いたい」と言い、谷田又次隊長(73)は「草刈り後の草の活用の一つとして使いたい。うまく焼土肥料ができるか心配」と話していた。