兵庫県丹波篠山市本郷の松隣寺で「バイカオウレン」が開花している。その名の通り、梅の花に似た形の小さな白い花を咲かせる。同寺の檀家らは柵を設けたり、数か月に1回清掃活動に励んだりして、林床を彩るかれんな花の生息域を守り続けている。
キンポウゲ科オウレン属の多年草。花の大きさは直径約1センチ。「日本の植物学の父」といわれる牧野富太郎博士(1862―1957年)が愛したとされる。
高辻康文住職によると、今年は寒冬のせいか、例年より開花が1週間ほど遅れたという。高辻住職の妻、直子さんは「花は小さいけれど、かわいらしくて、強い生命力を感じる」と話している。