今年も咲いたでー。兵庫県丹波篠山市宇土の溝畑文代さん(73)宅のシダレザクラが満開になった。4年前にがんで逝去した夫・保さんが植えたもの。高さ10メートル近い木に、淡いピンク色の花が無数に咲き誇っている。地域住民らは「こんな綺麗な桜、滅多にない」「毎日見ても飽きひん」と言い、癒されている。
15年ほど前、保さんが自宅横の空き地に苗木を植樹。文代さんは「なんで植えてたんか聞いたことないけれど、花が趣味やったんかな」と笑う。
文代さんは、このシダレザクラが開花するたび、闘病中だった保さんが乗る車椅子を押し、一緒に桜を見に行ったときのことを思い出す。「今年も奇麗に咲いて、皆さんに喜んでもらえている。天国でも喜んでいると思う」と空を見上げた。